「Gainer」97年11月号 浅田次郎インタビューより


高校時代は自らの生活費を稼ぐため深夜までアルバイトをしていたにもかかわらず、川端康成三島由紀夫らの名作を原稿用紙に書き写す修行を連日繰り返し、体力限界ギリギリの訓練が続いた自衛隊時代にも、マルチ商法の元締めで大儲けしていたバブリーな時代にも、毎日数時間は必ず机に向かうことを忘れなかった。睡眠時間2時間、3時間は当たり前。当時、座り机でひたすら原稿を書き続けていた和室の畳には、浅田の尻の跡がくっきりと残っていたという。