178.『ローマ人の物語〈10〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(下)』 塩野 七生 新潮社

ローマ人の物語〈10〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(下) (新潮文庫)ローマ人の物語〈10〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(下) (新潮文庫)
塩野 七生

新潮社 2004-08-30
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メモ

  • 人間とは噂の奴隷であり、しかもそれを、自分で望ましいと思う色をつけた形で信じてしまう
  • もともとからして情報の重要性を知らない人間が相手を見くびるようになれば、普通に入ってくる情報を集めることさえ怠るようになる

一言

「賽は投げられた!」

この有名な言葉が出てくるのが第10巻。ガリア戦記が終わり、クラッススが死に、ポンペイウスとの権力争いに移ります。ポンペイウスと戦うのであれば、「法」を破らなければならない。しかし、ローマにとっての「法」は神にも等しい絶対的な存在。それでも自分の信念を貫くため戦うのか。ルビコンを渡る前後の描写がすばらしい。読ませます。