52.『トップ1%のプロフェッショナルが実践する「見た目」の流儀―11万人の顔を創った美粧師が明かす』 岡野宏 ダイヤモンド社
トップ1%のプロフェッショナルが実践する「見た目」の流儀―11万人の顔を創った美粧師が明かす | |
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目次
<巻頭口絵>トップ1%の見た目語録
■はしがき…「その時」の見せ方が、あとの人生を変える
■第1章…トップ1%のプロフェッショナルへの変身プロジェクト
■第2章…お金をかけずに、欠点を最大の強みに変える方法
■第3章…初対面を制するプロフェッショナルの顔をつくる
■第4章…5万円のスーツを8万円にする「見た目」の流儀
■第5章…「また会いたい」と思わせるトップ1%の顔のつくり方
■第6章…「ひと味違う」と言われる小道具の流儀
■あとがき…外見を考えることは、自分の将来について考えること
■付録…本番3分前でもできる! プロフェッショナルに一歩近づく「見た目」の技術
参考になった箇所
- 一般の人の多くが格好良く見えることだけを意識して服を選ぶのに対し、成功する人は、次のことを常に考えている。
- 自分の役割は何か
- 装うことの目的は何か
- 見た目が似たもの同士は、ひとくくりとして扱われてしまいがちだ。むしろ、自分とはまったく違うタイプの相手と行動をともにしたほうが、自分自身が引き立つし、また、相手のよさも際立ちやすいのである。
- 気分が乗らない時でも、自分の目的に合わせた外見を作ることで、心もそれについてくるのである。
- 欠点と思われている部分は、人と大きく違う場所である。人と違うということは、魅力として見せやすいのだ。
- 無個性というのは、先入観という垣根をとっぱらい、その人となりを相手にストレートに伝えてくれる。一方、色や形が目立つものは、言葉を交わす前から好き嫌いという考えが頭をよぎってしまう。
- センスのいい人は、世の中と自分との距離をつかみ、外見に何を足せば、また何を引けばバランスの良い人との距離がつくれるかがわかるのだ。
- 人を魅了するのは、恵まれた容姿でも値段の高いスーツでもない。相手を心地よくする雰囲気の出し方だ。しかも、それは自分しだいでいかほどにでも変えられる。
- 相手に自分のほうから身を乗り出すことの効果は想像以上に高いのである。
- ストライプの幅は、
- 細くするほど落ち着きが出る。
- 太くするほど若く華やかに見える。
- 白はここぞというときのための決めの色でもある。初対面の日、決断の日、会議での発表日は、白で決めると間違いがない。
- おしゃれじゃないから白を着ないのではなく、大事に取っているのだ。
- 麻素材はシワができて当たり前、シワがあるからしゃれていると言われているが、襟と袖口は別だ。その2ヶ所をきちっとしておくから他の箇所のシワが生きるのである。
- 「私は、あなたのここが、印象に残っている」ということを伝える。無理に褒めるより「あなたのこと、覚えていましたよ」というシンプルなことを伝えると相手との距離は近づく。
- 人の気を引くのは、大声ではない。いままでとは違う声のトーンに相手は反応するのだ。途中までは大きな声で話し、ここぞという時に一呼吸おいて、声を低く小さくし、体を前に傾けて、ぼそぼそと話す。
読んで思ったこと
販売員という仕事上、見た目は非常に大事ですし、こだわってきたつもりです。
しかし、この本に載っている一流のビジネスマン、芸能人、政治家たちの
エピソードを読むと、私程度のこだわりではこだわりの内に入らないと思わされました。
特に感心したのが、以下の石坂浩二のエピソードです。
「グレーの背広なんだけど、同じ色でもっとシワのつきそうな安物ないかな」
上司と一緒に茶室で正座をするシーンがあり、
立ち上がったときにシワを見せたいんだそうだ。
「だって、ペーペーが上司よりいいスーツじゃおかしいでしょ」
スーツのシワで人の上下関係を見せることができるのだ。
シワひとつまで徹底的にこだわる俳優の姿に恐れ入りました。
しかも、相手を引き立てるために、あえて安いスーツを選ぶ配慮。
それに比べると、私はいかに格好つけるかばかりを考えていて、恥ずかしくなります。
他にも本田宗一郎、松下幸之助、川端康成、田中角栄、橋本竜太郎など、
超一流の人々の多岐にわたるエピソードが盛り込まれていて、
それを読むだけでも面白いです。
もちろん見た目に関するノウハウも多く書かれており、
特に巻末にはプロフェッショナルに近づくためのテクニックがコンパクトにまとめられていて、
その付録だけでもこの本を買う価値があります。