79.『生物と無生物のあいだ』 福岡 伸一 講談社


生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

講談社 2007-05-18
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目次

ヨークアベニュー、66丁目、ニューヨーク
アンサング・ヒーロー
フォー・レター・ワード
シャルガフのパズル
サーファー・ゲッツ・ノーベルプライズ
ダークサイド・オブ・DNA
チャンスは、準備された心に降り立つ
原子が秩序を生み出すとき
動的平衡とは何か
タンパク質のかすかな口づけ
内部の内部は外部である
細胞膜のダイナミズム
膜にかたちを与えるもの
数・タイミング・ノックアウト
時間という名の解けない折り紙


参考になったところ

  • 生命は、たんぱく質というジグソーピースによって構成された球体に内包されている

→そして、そのジグソーピースは絶え間なく入れ替わっている

  • 生命という名の動的平衡は、それ自体、いずれの瞬間でも危ういまでのバランスをとりつつ、同時に時間軸の上を一方向にたどりながら折りたたまれている。それが動的平衡の謂いである。それは決して逆戻りのできない暇観であり、同時に、どの瞬間でもすでに完成された仕組みなのである

感想

第29回サントリー学芸賞<社会・風俗部門> 受賞作。
ぼくの理解では「生命とか何か?」について書かれた本です。


スーペルおもしろいです。
下手な小説よりおもしろい。
いや、一級の小説として読めるんじゃないですか。


帯に

「読み始めたら止まらない 極上の科学ミステリー」

と書かれていますが、まさにそのとおり!


このおもしろさを伝える文章力が欠片もないのが残念で仕方ないです。
絶っ対一度は読むべき本です。
一度読んだらもう一度読みたくなりますが。


ちなみに各章のタイトルのセンスもかっこいいですね。