119.『テロルとクーデターの予感 ラスプーチンかく語りき2』 佐藤 優 魚住 昭 朝日新聞出版

テロルとクーデターの予感 ラスプーチンかく語りき2テロルとクーデターの予感 ラスプーチンかく語りき2
佐藤 優 魚住 昭

朝日新聞出版 2009-02-06
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目次

資本主義の病理を見る―宇野弘蔵『経済学を語る』を契機に
国家は資本を制御できない―「村上ファンド」事件がつきつけたもの
理論と実践について―再び、宇野弘蔵の経済哲学をめぐって
憲法九条を世界遺産に』の危うさ―『國體の本義』との対比から見える論理
民衆自治を取り戻すための変革―権藤成卿『皇民自治本義』という思想
求められる「大きな物語」―三二年テーゼが描く国家と日本特殊論
新自由主義の地獄絵―「働いて得たお金は自分のものか」
日本における社会主義の系譜―起点としての中江兆民、その思想的背景
天皇=中心を志向するアナーキズム―逆ベクトルを描いた幸徳秋水の立ち位置
唯物論をめぐる循環―「無神無霊魂」と米原万里の徹底した姿勢
国家が廃絶しても理想社会は来ない?―再び。幸徳秋水と『基督抹殺論』をめぐって
非国民の思想―「大逆事件」が“主義者”に見せつけたもの
ニヒリズムの革命―思想事件としての秋葉原無差別殺傷事件
待ち受けるファシズムという選択―グルジア戦争と世界的金融危機の意味
自ら弱体化を招く国家―権力がセイフティネットを壊す
単行本のための対話 テロルとクーデターの予感―元厚生次官襲撃事件と田母神論文に潜む欲望

参考になったところ

  • 暴力が世の中を変えるんじゃないかという予感が国民の中に、明確に意識されない形で共有されてしまったのではないでしょうか。むしろ、テロでも起きなければ世の中が変わらないのではないか。嫌悪感と諦めが入り混じっているような気がしたんです
  • 自分自身の生命に限らず、世の中を制約あるものとして見る、つまり見たくもないものを直視することから始めなければならないと思うんです