125.『テロリズムの罠 左巻 新自由主義社会の行方』

 佐藤 優  角川学芸出版

テロリズムの罠 左巻  新自由主義社会の行方 (角川oneテーマ21)テロリズムの罠 左巻 新自由主義社会の行方 (角川oneテーマ21)
佐藤 優

角川学芸出版 2009-02-10
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目次

はじめに―新自由主義との思想戦

序章 なぜいま国家について語らなくてはならないのか
国民の災厄に備える/国家権力の本質/「不可能の可能性」に挑む

第1部 滞留する殺意―暴力化する国家と社会の論理
第1章 国家と社会と殺人
「社会」へのテロリズム/「物神」と殺人
第2章 『蟹工船』異論
蟹工船』という”問題”/葉山嘉樹『海に生くる人々』を読む
第3章 控訴棄却
鈴木宗男疑惑の本質/『欲望』する検索
第4章 農本主義と生産の思想
思想としての「土」/「農本主義」を再考せよ

第2部 沈みゆく国家―新自由主義保守主義の相克
第5章 内閣自壊
安倍内閣「自壊」の内在的論理/新自由主義による日本国家・日本国民の簒奪/ファッショの危機
第6章 情報漏洩
国家とインテリジェンス/インテリジェンス戦争
第7章 支持率2パーセントでも政権は維持できる
求心力なき国家/信任なき政権、崩壊せず
第8章 北方領土竹島
メドベージェフの”シグナル”/領土問題の交渉術

あとがき―テロとクーデターを避けるために


参考になったところ

  • 国家は必要悪であるというのが筆者の基本認識である
  • 国家が弱体化したり、消滅すると、その領域に住む人々に大きな災厄をもたらす
  • 弱い国家は暴力性を強める
  • 日本国家は、このように地域共同体の相互扶助を回復することから甦るのである(中略)と権藤は言う