164.『イン・ザ・ミソスープ』 村上龍 幻冬舎

イン ザ・ミソスープ (幻冬舎文庫)イン ザ・ミソスープ (幻冬舎文庫)
村上 龍

幻冬舎 1998-08
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メモ

  • 普通に生きていくのは簡単ではない。親も教師も国も奴隷みたいな退屈な生き方は教えてくれるが、普通の生き方というのがどういうものかは教えてくれないからだ
  • 悪意は、寂しさや悲しさや怒りといったネガティブな感情から生まれる。何か大切なものを奪われたという、からだをナイフで本当に削り取られたような、自分の中にできた空洞から悪意は生まれる
  • ブランド品に限らず本物は、持っていて悲しくなることはない。ブランド品ではない本物を見つけるのは難しいし、面倒で、センスを磨く訓練も必要だ

一言

夜の歌舞伎町をガイドしているケンジはフランクというアメリカ人からの依頼を受ける。フランクへの違和感が強まるにつれて、周囲で事件が起きていく。
読んでいる間はずっとくらくらするような感覚になります。かなり残酷な描写が多いので、読む人を選びます。でも、はまると抜け出せなくなる魅力があります。