94.『インテリジェンス人間論』 佐藤優 新潮社
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目次
鈴木宗男の哀しみ
橋本龍太郎と日露外交
私が見た「人間・橋本龍太郎」
小渕恵三の“招き猫”
新キングメイカー「森喜朗」秘話
死神プーチンの仮面を剥げ
プーチン後継争いに見る凄まじき「男の嫉妬」
日露対抗「権力と男の物語」
「異能の論客」蓑田胸喜の生涯
怪僧ラスプーチンとロシアン・セックス
スパイ・ゾルゲ「愛のかたち」
有末精三のサンドイッチ
「アジアの闇」トルクメニスタンの行方
インテリジェンスで読み解く「ボロニウム210」暗殺事件
不良少年「イエス・キリスト」
ニ十一世紀最大の発見「ユダの福音書」
ラスプーチン、南朝の里を訪ねる
ティりッヒ神学とアドルノ
参考になったところ
- ナショナリズムは「〜に対する団結」という負の連帯感情を基礎とする
- エイレナイオス(二世紀に活躍した司教で現在のキリスト教の流れを作った)の方法論は、キリスト教世界の中で敵と味方の線を引き、敵を殲滅することで問題の解決を図るというものだ。その結果、キリスト教世界は宗教戦争の連続であった。(中略)しかし、キリスト教は本来、他の宗教も含めて、多元的な価値観を受け入れる宗教であった
- 愛と平和を実現するために、常に人々を騙し続けるのが政治家の業なのだと思う
感想
「インテリジェンス」という視点から見た人間論。
政治家、スパイ、神学者、キリストなどたくさんの人に
ついて書かれていますが、
おもしろいのはやはり直接関わってきた政治家についての話。
テレビや新聞では伝わらなかった生々しい素顔やエピソードを
知ることができました。