2009-12-18 127.『日本流ファシズムのススメ 』 田原 総一朗 佐藤 優 宮台 真司 ぴあ 読書 日本流ファシズムのススメ (エンジン01選書)田原 総一朗 佐藤 優 宮台 真司 ぴあ 2009-09-30売り上げランキング : 74167Amazonで詳しく見る by G-Tools 目次 第1章 オバマとファシズム 第2章 金融大恐慌と新自由主義 第3章 オバマ大統領就任後の“世界” 参考になったところ 破綻した財政の建て直しと空洞化した社会の建て直しから、小さな政府を主張したんですね。ただし、市場原理主義とは違います。小さな政府にしちゃった部分をカバーするために、大きな社会をつくりましょうと提唱(中略)大きな社会とは、これすなわち、相互扶助によって包摂性がある社会ということです(宮台 元祖新自由主義について) 社会ごとに異なる相互扶助 イギリス:ビクトリア朝からの伝統=ノブレス・オブリージュ(貴族による支え) アメリカ:市民宗教 イタリア・フランス:サンディカリズム的伝統(労組と学生・老人の連帯) 中国・ユダヤ:血縁ネットワーク的伝統 日本:国土概念的な伝統(同じ土地で生きているもの同士で助け合う)→しかし、現在の日本では崩壊している どうすればいいか。結局は、ある種のファシズムしかないんですよ。価値の埋め込みによる長期的な動員しかない。日本もそれをやるしかありません(宮台) ということは、日本もファシズム化するしかない? (田原) ええ。ただそれは「国家を強くする」というようなタイプの、ナチスドイツ的なファシズムではなく、「社会を強くする」というタイプのファシズムです(宮台) むしろ、ムッソリーニ的? (田原) そうです。(中略)「政府にできることは限りがあるから、みんなが互いを支えあえる社会をつくろうよ、政府も支援するから」というふうになります(宮台)