128.『獄中記』 佐藤 優 岩波書店

獄中記獄中記
佐藤 優

岩波書店 2006-12-06
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目次

序章
第1章 塀の中に落ちて―二〇〇二年五月二〇日(七日目)から七月二八日(七六日目)まで
第2章 公判開始―七月二九日(七七日目)から九月二七日(一三七日目)まで
第3章 獄舎から見た国家―九月二八日(一三八日目)から一二月三一日(二三二日目)まで
第4章 塀の中の日常―二〇〇三年一月一日(二三三日目)から六月一五日(三九八日目)まで
第5章 神と人間をめぐる思索―六月一八日(四〇一日目)から八月二八日(四七二日目)まで
第6章 出獄まで―八月二九日(四七三日目)から一〇月九日(出獄後一日目)まで
終章
付録


メモ

  • 小泉改革の目指すものはなにか。一言で言うと、日本の基礎体力回復による生き残りである。平等主義、弱者保護主義を切り捨て、強いものをより強くし、機関車とすることにより、日本をひっぱっていこうとする。そのためには国民の圧倒的大多数に裨益しない政策を遂行する必要に迫られる。この点を隠すためにナショナリズムを煽り、また、人為的に「抵抗勢力」(国民の敵)を作り出す
  • 基礎体力さえできていれば、人間の能力は与えられた器に合わせてできる。これがポストが人を作るということ。組織には、組織が必要とする水準に個人の能力を引き出す本性がある逆に組織から仕事で課される器が小さくなると、人間の能力は低下してしまう。(中略)そのような場合には、知的世界で大きな器を作る。(中略)いくつか仕事の役にも立つし、トータルに人生を考えた場合にもマイナスにならない
  • 縁起観によれば、確かに現在生じていることからは逃げられないが、逆に将来のことは、現在の行動によって規定される